宇宙大豆プロジェクトは、全国各地の特色ある大豆を宇宙に打ち上げ、研究や教育、地域活性に活用する取り組みです。2010年に始まり、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟に最大10か月間保管し地球に帰還した種子を、全国の小中高生や農家とともに継代して参りました。
神奈川県からは、ねごやファーム石井好一氏の協力のもと、「津久井在来大豆」が宇宙に打ち上げられました。石井氏は、生産量が減少していた地大豆の復興と地域活性に積極的な農家です。
宇宙に打ち上げることができたのは30粒。そのうち帰還後に播種し芽を出したのはわずか2粒でした。そのような「宇宙津久井在来大豆」を、石井氏は地域の子どもたちと共に毎年丁寧に増やし続けました。
プロジェクト開始から5年目の2014年10月、収量はついに1,500kg(480万粒相当)を超え、工場での商品化が可能になりました。そのうち90kgは、今年4月1日に神州一味噌発祥の蔵「丸高蔵」(長野県諏訪市)に運ばれ、翌2日には国産米で作った米麹と国産食塩と共に、味噌に仕込まれたのです。発酵熟成を経たのち、ついに7月15日に「宇宙大豆みそ」として初出荷されました。
今後も地域の農家や企業と連携し、津久井在来大豆を活用した様々な商品の開発と販売に取り組む予定です。石井氏をはじめとする地域の人々の長年の想いと努力が実った宇宙大豆商品の、さらなる開発にご期待ください。